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次世代を担う今の子どもたち

「時代」は急に入れ替わる物ではありません。「ひとつの時代」とはっきり括ることができるのは「後の世」であって、今流れているこの時代が「どのようなものであったのだろうか」ということは今を生きる私たちでは評価することができません。

いうなれば私たちの子どもに「今」はどうだったのかということを評価してもらうしかないのです。私たちの国は、以前世界を巻き込む戦争を起こしました。現在ではその行為自体は「愚か」であったとわかっているのですが、戦争に従事した祖先を貶めることまでは誰もかんがえないのです。「行為は行為」として、愚かであったと冷静に考え、ただ祖先の霊は敬うのです。

私たちは「今」が完璧な世の中であるとは考えていません。今、自分たちで時代を作っているという自負はあるものの、それが未来に誇れる素晴らしい状態であるとは考えていません。

ひとえに経済問題、そして環境問題、そして国際問題があります。私たちは未来に残したくない問題をいくつか抱えている状態です。なかにはひとりひとりのチカラではどうすることも出来ないものが多く、社会として、国としてどう在るべきなのかを問われているような問題もあるのです。ですが、私たちはそれぞれがそれらの「問題」に対して「考える」ということはできます。その「ひとりひとりが考える」ということが、「世論」になり、大きなチカラになることもあるのです。

次の世代に問題を残すことになるかもしれなくても、「今」どう考え、将来もどう在るべきなのかを伝えることはできます。近い将来、「戦争」を経験した人たちがいなくなってしまうことは間違いありません。そうなっても、私たちは「平和」の尊さを先人たちの教えから、そして歴史から知っているはずです。

私たちは種として学ぶことができる生き物です。時代が流れても叡智は残るのです。哲学や科学を始めとした「知識」は、残るのです。私たちの未来にあるのは、私たちの子どもが支える社会は、「今よりもいいものになる」ことが義務付けられているようなものです。

そのためには、「今」私たちができることをまっとうし、胸をはって子どもたちに言い聞かせてあげられるような仕事をしたいものです。私たちの時代はまだまだ終わりではありません。「世の中」を作っているのが私たちである以上、戦いはまだまだ終わりません。経済に対するひとりひとりの意識、平和に対するひとりひとりの意識、そして環境を大切にするためにすこしずつできることなど、まだまだ改善できることがあるはずです。
私たちの子どものことを思えば、やらなければいけないことは沢山あります。残したくない問題も沢山あります。たとえ解決できなくても、一定の考え方や方針を残すことはできるはずです。子どもを育てると同時に、私たちは未来を作っているのです。自分の行いが将来の社会を左右するかもしれないと、誰もが自覚すべきです。そのような姿を見て育った子どもは、やがてあなたの跡を継ぐ存在になるでしょう。そしてあなたと同じように、高い志で生きていくことになるのです。「未来は今の連続である」ということを、しっかりと自覚してください。自分の行動が、未来の社会、つまり自分の子どもが生きる社会をつくるということを、考えたいものです。